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PD(腹膜透析カテーテル)

~適応~

①BUN80以上

②CRE8以上

③各種利尿療法に反応しない無尿性もしくは乏尿性腎不全

④PD施行により回復が見込めるような急性腎不全

⑤薬物中毒(バルビツレート、エチレングリコール、アスピリン、ホウ酸etc)

⑥重度の体液負荷

⑦コントロール出来ない高体温や低体温

⑧重度高K血症

⑨重度代謝性アシドーシス

⑩高カルシウム性クリーゼ

 

(要点)まとめると腎臓に体液管理を任せられない時が多い 

 

~禁忌~

①腹膜炎や腹腔内感染

②高度な腹膜癒着

③腹腔内占拠性病変

④横隔膜ヘルニア

⑤低蛋白血症

⑥ジギタリスやステロイド投与症例

 

 

1:PD液調合法

~院内調合プロトコル~

PD専用の透析液もありますが、院内で代用可能な調合法を紹介いたします。

1:基本液のチョイス

 まず体液を補充するか、除去するかを血液生化学検査を参考にしながら基礎液を

 濃度でチョイスします。一般動物病院にもそなえられている生理食塩水、乳酸化 

 リンゲル等。

2:分子除去剤のチョイス

 病院にあるデキストランやグルコースを用途に応じて1.5%、2.5%、5%等にな 

 るように1に混合いたします。

3:K(カリウム)

 低カリウム血症等のリスクがあるとき1に添加します

4:重炭酸ナトリウム

 アルカローシスでなければ、アルカリ供給源といて重炭酸ナトリウムを30~4

 0mEq/L添加します。

5:ヘパリン

 通常は必要ありませんが凝集塊形成を避けるために混合添加することもありま

 す。

6:抗生物質

 腹腔内カテーテル感染予防として使用することもありますが、通常不要です。

 

(当院で推奨している透析液組成プロトコル)

 Na132mEq/l 

 Cl 96mEq/l

 Ca 3.5mEq/l

 Mg 0.5mEq/l

 乳酸塩40mEq/l

 デキストロース 0%(272mOsm/l)

                1.5%(360mOsm/l)・・・だいたいの溶質除去可能

                2.5%(411mOsm/l)

                4.5%(522mOsm/l)・・・体液除去に適切

 

(血清浸透圧の計算式)

 2(Na+K)+BUN/2.8+Glu/18=浸透圧(正常値280~310mOsm/L)

 参考値⇒DW:0mOsm/L

          生理食塩水:310mOsm/L(=0.31mOsm/ml)

          LR:280mOsm/L(=0.28mOsm/ml)

 

(当院で使用しているPD液配合法)

 LR350ml+5%Glu150ml+セファゾリンNa

 

~市販透析液のプロトコル~

1等張液⇒ミッドペリック135(テルモ)、ペリセート360LCa(JM

     S),ダイアニールPD-2 1.5(バクスター)

2高張液⇒ミッドペリックL400(テルモ)、ダイアニールPD-2 4.25(バクスタ

     ー)

3超高張液⇒ペリソリタG-Na130(味の素ファルマ株式会社)   

2:方法

透析液注入量・・・10~20ml/kg

         25~40ml/kg(プレミアム・サージャン推奨)

 

初期導入時→上記容量の透析液を38℃に加温し、腹腔内へ10分以上かけて注入し、  

      30分~1時間(通常45分間)そのまま。そして45分後、15分以上

      かけて(実際は1hかかること多い)回収する。

安定期→数値が改善し始めたら4~6時間ごとに繰り返す 

 

※方法による名前の違い

 IPD(間欠的腹膜透析)・・・貯留時間1時間で回収

 CAPD(持続携行腹膜透析)・・6時間で回収 

 

 

3:PD実施時の定期的チェック事項

・毎日のチェック・・・呼吸数、腹部テンション、漏出の有無、体重

・最低二日に一度・・・PCV、TP、WBC、腎臓パネル、血ガス

・理想的に実施・・・・中心静脈圧(水分過多の検出)   

・尿検査

・回収液の細胞診・・・腹膜炎の有無の確認

・症状の確認・・・・・不均衡症候群(眼振・痙攣・虚脱・ショック)

  ※不均衡症候群⇒透析中や透析後に生じうる医原性の症候群で、嘔吐、虚脱、振戦、

  痙攣を起しうる。血液と脳脊髄液間の濃度勾配から脳内圧亢進、脳圧亢進で説明さ 

  れている       

          

             

4:PD挿入術

腹腔内にカテーテルを留置するために、まず切開する皮膚領域を入念に消毒し、有窓布をかけます。

腹部臍部左2㎝横の領域の皮膚に小切開を加え、腹筋を露出させます。そして腹筋を切開し、腹腔内にアクセスします。

腹腔内に腹壁にそって多孔性腹膜透析カテーテルを挿入し、長さと部位を微調整します。

腹筋を吸収性ポリフィラメント縫合糸により単純縫合し、カテーテル挿入部をタバコ縫合します。

吸収性縫合糸で皮下組織を連続縫合します

次に切開した皮膚を非吸収性モノフィラメント縫合糸で縫合し、カテーテルラインをチャイニーズフィンガーカフ縫合で皮膚に固定します。

腹部をバンテージで軽度圧迫固定します