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滑車溝形成術

膝蓋骨脱臼に対する外科的アプローチのうち、浅い滑車溝を補正する術式に滑車溝形成術があります。また本法には滑車溝形成術、滑車溝長方形形成術、滑車溝楔状形成術などいくつかの変法があります。通常、膝蓋骨脱臼症は浅い滑車溝に軸変化を慢性的に伴っているため、本術式いくつかの術式を加え実施する事で手術成功率をあげます。ここでは滑車溝形成術および外側関節包外ヒダ形成術を紹介いたします。

麻酔鎮静下、大腿骨遠位の膝関節の外側から切開を実施し、さらに関節包切開を実施し、膝関節を露出します。

露出した滑車溝、および膝関節内を観察し、前十字靱帯や半月板損傷の有無を確認します。そして滑車稜にそって浅い滑車溝の左右両端にメスで関節軟骨に切開腺を形成します。この時、滑車稜を温存します。

滑車溝の左右に2mm程の深さの切開線を形成します。

整形外科用骨ドリルを用い、滑車溝軟骨を2mm程の深さに掘り下げます。深さの目安は膝蓋骨の1/3が滑車溝に埋まる深さとします。

形成した滑車溝を骨濾でトリミングします。

形成された滑車溝の深さおよび幅が適正かどうか確認します。

切開した関節包を3糸の吸収性縫合糸で縫合閉鎖します。そして筋膜の縫合を実施します。

縫合閉鎖が終了したところ。

次に外側関節包外ヒダ形成術を行います。外側種子骨と大腿骨遠位の間は非常に強固な結合組織により形成されているため、そこを支点に脛骨に付着している膝蓋靭帯もしくは脛骨稜へ0または1のポリエステル非吸収性縫合糸を通し、脛骨の内転を牽引制御する術式です。

ヒダ形成を実施した関節。これにより軸補正はより強固なものとなります。このあと常法に従い閉鎖縫合いたします。