軟口蓋切除+外鼻腔矯正

今日はフレブルの短頭種オペ。
この手術も割と多い。
手術そのものは短時間で終わる処置なので、短頭種気道疾患をもっている犬の飼い主さんは避妊去勢などと一緒に若年のうちに処置をかかりつけの先生と相談すると良いと思う。(手術における禁忌もあるのでその点も獣医師と相談ください)。

短頭種の気道疾患は慢性進行性である。パグ、フレブル、ボストン、ペキ、ブルドックなど短頭種の顔面長は長頭種のそれの42%しかなく、軟部組織は骨に対して過剰になるためアンバランスが気道抵抗の上昇を起こし、吸気時の努力呼吸を起こす。それにより喉頭や咽頭の炎症を起こし扁桃腺の脱出や喉頭蓋麻痺、喉頭麻痺、気管虚脱など様々な呼吸器疾患を起こし、場合によっては命を奪うこともある。

1番上の白黒写真の左側が術前、右が術後。

軟口蓋(口蓋垂)は生理的には喉頭蓋に1-3mmかぶさる程度が正常である。また時に甲状腺機能低下により発症する個体もいるため、注意を要する。

本日の子は軟口蓋切除Staphylectomyと外鼻孔矯正術のみ。
外鼻孔に関しては術者の好みであるが、垂直の方が微調整が利きやすい。