人工尿管(尿管口移植術オペ)と腹膜透析


 若い日本猫に生じた尿管閉塞。
尿は腎臓で体の毒素を体外に排泄するために作られ、腎臓→膀胱→体外と運ばれ排泄される。

この腎臓→膀胱への管が尿管と呼ばれ、尿管に詰まりが生じると腎臓で作られた尿が膀胱へ運ばず腎臓が行き場を失った尿により満たされ破壊されてしまう。

尿管は体の奥にあり、非常に細い。猫の尿管は0.6mm程度のため時間をかけて丁寧に膀胱の新たな部分に移植を行う。
本症例は尿管のより膀胱寄りの尿管膀胱接合部に結石が入り込み、また尿管の複数箇所に狭窄が見られた。

術式としてSUB、尿管ステント、他をご家族の方と相談し、今回はステントで対応する事となった。ステントとは腎臓と膀胱をつなぐ尿管という管の中にステントとは呼ばれるチューブを入れ、詰まってしまった尿管の代わりをする技術である。
閉塞性腎障害による腎後性の治療であるため、原因の解除と数値的回復は当たり前の結論であるが、腹膜透析と合わせた時の数値的変化も参考に。